ねむの花 演奏中 Off

  壺田花子 詩

あなたはつかれた
おねむりなさいというように
ねむの花が咲く夕べ
夢のような夕べ
あれはやさしい淡い花
 房のような花

風の中で誰か歌う
鳥のように
光のように
とぎれとぎれの思い出しても
 声には立たぬ
あれは昔の愛の歌よ

変りはてたこの世の岸辺
にがくたたずむ私の胸に
ふたたび淡い夢を盛りあげ
房のような花
夢をすすめるねむの花

やさしい腕によりそって
愛に溶け入る眠りは忘れ
くるしい眠りのみが私を誘う
流れの早い
この世の岸辺に


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